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月刊スポーツメディスン最新刊紹介
月刊スポーツメディスンNo.214(2019年10月号)←詳細&購入はここ!
SQ214表紙画像サイズ
『特集 ファンクションを見る眼」
1.「「ファンクションを見る眼」を語る」
川野哲英・FTEX Institute 代表、はちすばクリニック副院長
 
2.「ファンクショナル・テーピングの考え方と、実施に際しての機能評価、実際の方法の概要」
小林寛和・日本福祉大学 健康科学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻

3.「機能的足底板(Functional Orthotics Insole:FOI)」
原田昭彦・一般財団法人弘潤会 野崎東病院 アスレティックリハビリテーションセンター リハビリテーション部課長、PT、JSPO-AT

4.「ファンクショナル・エクササイズの基本的な考え方、運動・関節運動の捉え方」
川口浩太郎・PT、PhD、JSPO-AT、兵庫医療大学リハビリテーション学部 FTEX Institute FEXリーダーズ・ユニット


ボランティア活動の夏

久米先生顔イラスト ブログ
 今年の夏はなんだか夏らしくない天気が続いていますが、学生の夏休みは確実にやってきます。私が勤める大学では、休みに入る直前の7月31日、8月1・2日と3日間連続で、学生を対象とした「初級障害者スポーツ指導員特別講習会」を開催しました。

 実は、この講習会開催のきっかけは、2010年10月23日~25日までの3日間、千葉県で開かれる「第10回全国障害者スポーツ大会(ゆめ半島千葉大会)」の運営を支える学生ボランティアの募集を、“ゆめ半島千葉大会実行委員会”が県下の大学に依頼したことにあります。

 学生ボランティアの募集方法は各大学の創意工夫に任されているので、本学では前述の講習会開催を呼びかけることで、学生の大会ボランティアへの参加意欲を促そうと考えました。もともと、本学には理学療法士、作業療法士、柔道整復師、アスレティックトレーナー等を目指す学生たちが多数在学していますので、リハビリテーション、トレーニング、スポーツ・ボランティアといったキーワードには敏感に反応します。それに加え、資格が付与される講習会となれば一段と関心が高まるはずだと私たちスタッフは予測し、開催するならば試験が終了した直後の週末と決めて実行しました。田舎に帰るのはまだ早い! というわけです。結局“読み”は見事に当たり、300名を超す学生が会場に集まりました。

 講習会の内容は、身体障害・知的障害・精神障害等の理解に関するものや障害者福祉施策、安全管理に関するもので、これらすべてスポーツというキーワードで結んでお話しいただくように講師の先生方にはお願いしました。私自身も「スポーツ・ボランティア」について2時間ほどお話をさせていただきましたが、学生たちは熱心に耳を傾けてくれました。

 障害者のスポーツ大会と言えば“パラリンピック”が有名です。「パラリンピック」の名称が、もともと半身不随を意味する「パラプレジック(Paraplegic)」と「オリンピック」を合わせた造語であることは有名ですが、現在はParallel(並行)とオリンピックを合わせた「もうひとつのオリンピック」という捉え方が一般的なようです。このような理由から、オリンピックの後に同じ条件でパラリンピックが開催されているわけで、これに従って国体の後にも全国障害者大会が開催されているというわけです。

 したがって大会に参加される選手の皆さんには、国体と同じサービスを提供することが基本となります。しかし、同じといってもハンディがある人とそうでない人、というところにすでに違いがあるので、同じサービスを提供するといってもそれは内容ではなく、結果的にそうなるというところがキーポイントだと思います。

18スポーツにカツ たとえば、昨年10月11~13日にかけて開催された「第8回全国障害者大会『チャレンジ!おおいた大会』」では、「要約筆記」(写真)というようなボランティア活動が見られました。これは聴覚障害者に対して、セレモニーの挨拶が今どのように行われているかを、要約してその場で筆記、あるいは予め用意した紙を挨拶のタイミングに合わせてみせる役目のボランティアです。このように、結果的にハンディにならないようにサポートする活動が、こういった大会のボランティア活動としてはメインテーマとなると思います。

 1995年の阪神淡路大震災を機に日本のボランティア活動は市民権を得ました。そして、従来の「奉仕活動」の殻をやぶり「志願活動」へとポジティブな展開を見せ始めました。「自らの意思で動く」を意味する「ボロ(Volo)」を語源とするこの活動が、学生たちの未来を切り開く力となることを、心から望む次第です。


久米秀作・帝京平成大学 (日本体育協会公認アスレティックトレーナー)

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