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         スポーツ医学とスポーツ現場をつなぐコミュニケーションブログ
 
月刊スポーツメディスン最新刊紹介
月刊スポーツメディスンNo.210(2019年5・6月合併号)←詳細&購入はここ!
210表紙
『特集 セラピストの手の使い方」
── 治療技術の向上のために
 
1.「肩関節疾患を診るうえでのセラピストの手の使い方」
勝木秀治・関東労災病院 中央リハビリテーション部理学療法士、専門理学療法士(運動器)東海大学医学部 基礎医学系生体構造機能学領域
 
2.「体幹、下肢のスポーツ障害への運動療法で大事なセラピストの手の使い方」
園部俊晴・コンディショニング・ラボ(インソールとからだコンディショニング専門院)
理学療法士、運動と医学の出版社代表取締役社長

3.「臨床動作促通法の紹介」──正しい動作に誘導するために
鈴木俊明・関西医療大学大学院 保健医療学研究科
 

カッ飛ばせ――ベイスターズ!

久米先生顔イラスト ブログ 先月の終わりに、プロ野球横浜ベイスターズ(以下ベイスターズ)の本拠地である横浜スタジアムに行ってきました。私が勤める大学のAT志望学生に「現場実習」を経験させるためです。

「現場実習」とは、日体協がAT養成課程を認定している学校、いわゆる課程認定校に対して必修と定めている科目のひとつで、これがクリアーされないとATの受験(正確には実技科目の受験ですが)ができないことになっています。

 この「現場実習」にはいくつかのカテゴリーが存在しますが、今回の実習はそのなかの「見学実習」にあたります。つまり、実際に現場で活躍しているトレーナーの活動を自分の目で確かめようというわけです。通常、私の大学では、このカテゴリーには3年生が参加します。1・2年生までは、未だATへの道を選ぶ以前に必要なスポーツ基礎科目の修得が主になります。したがって、見方を変えれば、この実習の希望者は真剣にATの道を考え始めた学生たち、ともいえるわけです。

 今回の実習を実施するに当たっては、ベイスターズのストレングス&コンディショニング・コーチである塚原賢治氏に大変お世話になりました。彼と私は同じ大学、同じ研究室の出身という間柄で、私にとっては、わがままな先輩の要求をいつも笑顔で聞き入れてくれる“良き”後輩なのです。でも、彼にとっては“しょうがねえなぁ”と苦みばしる先輩なのかもしれませんね。(笑)

 なにしろ、今回見学をさせてくれた場所は、実際選手が活動している球場内のトレーニングルームやトレーナー室、それにダッグアウトや外野、内野、ベンチと、球場内をほとんどです。それも、試合前にです。加えて、この実習は学生にも人気が高いので(昨年もやりました)、参加者数もちょっとした団体なみです。塚原君としては、球団事務所への説明や説得も半端ではなかったと思うわけです。塚原君、この場を借りて、心よりお礼を申し上げます。

23スポーツにカツ 001

 さて、今回は塚原君には講師の役目もお願いしました。テーマは彼の20年にも及ぶストレングス&コンディショニングとしての経験談とそれに裏打ちされたトレーナーとしての選手に対する接し方です。ちょっと余談ですが、当日ナイターの解説者でスタジアムに来ていた「ハマの大魔神」こと元大リーガーの佐々木主浩氏が、彼を見かけて「塚ちゃん!」と言って手を振って来ました(やっぱり、デカイ!)。それだけ見ても彼が選手に如何に親しまれていたかが想像できます。

 さて、肝心の講演内容ですが、ともかく選手と共に日々過すことでそこからトレーナーとして見えてくることがある、という極めてシンプル且つ重要なメッセージが基調に流れていたと思います。僭越ですが、私もトレーナー教育のベースに置いているのは“ともかくグラウンドに立て”です。でも、この日の彼の言葉には力がありました。学生にもそれが伝わったのでしょう。誰に促されることなく、講演後は沢山の質問を彼に投げかけて来ました。そんな光景を最後列から見ていた私の目は、この時、限りなく細くなっていたと思います。

 当のベイスターズは、なかなか思い通りのシーズンを送れていないように見えます。それでも、塚原君は毎日毎日選手と共にグラウンドに立ち、淡々と自らの仕事をこなし、ゲームに送り出しているのでしょう。

「かっ飛ばせーーベイスターズ!」そして「ガンバレ、ガンバレ、塚原君!」

参加学生からのエールを送ります。


久米秀作・帝京平成大学 (日本体育協会公認アスレティックトレーナー)
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