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         スポーツ医学とスポーツ現場をつなぐコミュニケーションブログ
 
月刊スポーツメディスン最新刊紹介
月刊スポーツメディスンNo.210(2019年5・6月合併号)←詳細&購入はここ!
210表紙
『特集 セラピストの手の使い方」
── 治療技術の向上のために
 
1.「肩関節疾患を診るうえでのセラピストの手の使い方」
勝木秀治・関東労災病院 中央リハビリテーション部理学療法士、専門理学療法士(運動器)東海大学医学部 基礎医学系生体構造機能学領域
 
2.「体幹、下肢のスポーツ障害への運動療法で大事なセラピストの手の使い方」
園部俊晴・コンディショニング・ラボ(インソールとからだコンディショニング専門院)
理学療法士、運動と医学の出版社代表取締役社長

3.「臨床動作促通法の紹介」──正しい動作に誘導するために
鈴木俊明・関西医療大学大学院 保健医療学研究科
 

運動学習を効果的に行う方法
1人より2人でやればうまくいく
――独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)


 独立行政法人 情報通信研究機構は、インペリアル・カレッジ・ロンドン、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と共同で、同じ技能レベルの人同士がお互いに触れ合う力を感じながら運動課題を行うと、素人同士であっても、1人で行う場合よりもうまくでき、さらに上達も早いことを発見しました。
 この実験結果は、スポーツ訓練やリハビリ訓練システムに広く応用することが可能であり、また、遠隔での動作訓練にも応用することができます。なお、本研究成果は、英科学誌Nature系の「Scientific Reports」(2014年1月23日号)電子版に掲載されました。

【ポイント】
・運動課題を行うときに、1人で行うより、運動技能が同等レベルのペアを弾力で連結すると、素人同士であっても、うまくできることを発見。

・さらに、2人を連結した状態で練習を繰り返すと、1人で同じ回数の練習をするよりも上達が早い。

・スポーツ訓練や運動時の繊細な動作を回復するリハビリテーションなどへの応用が可能。

【背景】
力触覚によるコミュニケーションが私たちの行動にどのように影響を与えるのかについては、不明な部分が多くあります。その解明に向けて、私たちは、他者との力触覚による相互作用が運動技能とその上達に及ぼす影響に注目しました。

力触覚コミュニケーションを使った運動技能訓練として、熟達者の運動を追随させることで素人の技能を向上させる試みがありますが、熟達者をその都度呼び出すことは困難であり、実用化は進んでいません。

そこで今回、同じレベルの技能を持つ者同士の力触覚相互作用の技能上達に及ぼす効果を調べました。

【今回の実験の概要と結果】
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■実験概要
・力覚インターフェースを使用して、初心者の2人の手先を仮想的なバネで連結し、回転カーソルによるターゲットを追従という同じ運動課題を練習させた。2人はお互いが連結していることは知らされず、「手先に力がかかることがある」とだけ告げられていたが、途中で連結に気付く人はほとんどいなかった。

■実験結果
・1人で練習する場合に比べて、同レベルの初心者に連結された状態の方がうまくカーソルを制御できることがわかった。
・また、相手が自分より下手であっても、2人で連結されていた方がうまく制御できることがわかり、さらに、学習もよりよく進んだことがわかった。

以上の実験結果から、同レベルのパートナーのリアクションが上達の重要な情報源である
ことが示唆されました。

【今後の展望】
 2人を弾力で連結する仕組みは、安価な弾性素材(ゴムなど)でも実現でき、また、市販のロボットなどを利用しても比較的容易に実現できることから、スポーツ訓練や運動時の繊細な動作を回復するリハビリテーション、またそのリモート化に広く応用することができます。

力触覚コミュニケーションが果たす役割についてさらに研究を進めるとともに、本結果を利用したスポーツ訓練システムやリハビリテーションシステムの提案を検討します。

問い合わせ/独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)広報部 報道担当
(担当:廣田)
TEL:042-327-6923
E-mail:publicity@nict.go.jp
http://www.nict.go.jp/

[共同通信PRワイヤー:1月27日リリース]
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