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町に花があふれる季節。その花というタイトルの詩があります。その詩にまつわる話と、今月のレシピは、カンタンで美味しいオイルサーディンのカナッペ。ぜひ、この季節に試していただきたいものですね。

「花」という詩
(文・料理/大仁浩子・「もも家」店主、イラスト/横江節子・神戸市垂水区在住)

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 はじめて「詩」という文体を読んだのは、小学生の頃。教科書か、それとも副読本だったか、もうあまりにも時間が過ぎた昔のこと。それでもこの詩を覚えているのは、この詩についての感想文が宿題になっていたから。その詩は、「花」、作者は村野四郎。

 いちりんの花をとって
 その中をごらんなさい
 じっとよく見てごらんなさい
 花の中に町がある
 黄金にかがやく宮殿がある
 人がいく道がある 牧場がある
 みんないいにおいの中で
 愛のようにねむている

 ああなんという美しさ
 なんという平和な世界
 大自然がつくりだした
 こんな小さなものの中にも
 みちみちている清らかさ
 この花のけだかさを
 生まれたままの美しさを
 いつまでも心の中にもって
 花のように
 私たちは生きよう

 さて、どうしても、この感想文が書けなかったのは、この詩の一行につまずいたから。そのフレーズは「花の中にも町がある」というところ。学校の花壇のチューリップの中をのぞいても、家に咲く木瓜や垣バラの花の中からも町などは、見えはしない。それで「詩人という人は、普通の人が見ることができないものが見える、という特別な目を持っている人で、この詩はわかりません」と書いたら、「特別な目というのは、詩人の想像力のことですね」と担任の先生の赤ペンの書き込みがあった。想像力と言われても、と、幼い頭は、ますます混乱するだけだった。それで今にいたっても、想像力は乏しいまま。見えないものは見えてこない。

 神戸の北野坂は、JR三宮駅から北へ5分ほど歩いたところにある。そのゆるやかな南向きの坂道で、インフィオラータが始まった。

 イタリアでは、キリストの聖体の祝日の行列(コルプス・ドミニ)には、道に花を撒くようだ。それに倣い神戸では、道にチューリップの無数の花びらで、モザイク画のように絵を描き、花のカーペットを敷いてゆく。初夏のまぶしい光の中で、人々はその絵に近づいてみたり、絵に添って歩いたり、高いビルのベランダから見下ろして、花絵を楽しむ。それは、花に埋もれた、春のうれしさがあふれるお祭り。歩きながら、ふと思い出した、あの詩のフレーズ。想像力は乏しいままだから、やっぱり、「花の中に町がある」のではなく、「町の中に花があるんだよね、ほら、こんな風に」と。おまけに、この北野界隈は宮殿のような異人館、山の上には六甲山牧場まであり、詩のシチュエーションどおりなのだ。

 やっぱりいつまでも、詩の宿題はやり残したままだ。あの赤ペンで書かれた「想像力」もどこかに置き忘れている。けれども、けれども、この詩人が、本当に伝えたかった言葉「花のように 私たちは生きよう」は、今でも、そしていつまでも、永遠の宿題として心に刻んでおこう。解けない宿題のように。

*インフィオラータ こうべ
三宮あじさい通り/元町穴門商店街/西元町6丁目商店街/北神戸田園スポーツ公園
いずれも4月28日(土)~29日(日)

北野坂/三井アウトレットパーク
5月3日(木)~5月4日(金)


「もも家」のフードレシピ

オイルサーディンのカナッペ

CCF20120428_00001.jpg 神戸では4月下旬から、「インフィオラータ」が市内の各地ではじまります。道路や広場を大きなカンバスに見立て、チューリップの花びらを絵の具代わりにし、柄模様を描いてゆく花絵アート。インフィオラータはイタリア語で「花を敷き詰める」。イタリアのジェンツァーノ市のほか、ヨーロッパ各地で実施される市民のお祭りです。

 さて、初夏を思わせる日差しに誘われて、干し野菜作りに挑戦しています。野菜は干すと甘みが増し、特に水分が蒸発しているので炒め野菜に最適な調理法(?)。色とりどりの野菜を干していると、さしずめ、小さなインフィオラータ。野菜の美しさにウキウキとします。

 今月は、この干し野菜とオイルサーディンを使ったカナッペ。ほんとうに「あっ」という間にできあがります。でも、美味しさは御墨付。「もも家」でもリクエストの多い一皿です。ぜひお試し下さい。

 材料
・カナッペ用の薄切りフランスパン、ソーダクラッカー
・具材
  赤や黄色や緑色のピーマン 適宜
  玉ねぎ 中1個
  オイルサーディン 1缶
・調味料
  濃口醤油 大1 塩こしょう 少々

 作り方
①ピーマンはそれぞれ4つ割にし、中の種をとり除き、ハトロン紙か、盆ざるに並べてほします。5~6時間が目安です。

②玉ねぎは、新玉ねぎのシーズンでまだ水分が多いので、細い櫛状に切って干します。

CCF20120428_00002.jpg③フライパンに、オイルサーディンを漬け油ごと入れ、火をつけ、中火で、表面が少しカリッとするくらい、揚げ焼きします。

④フライパンの半分の面で、野菜を炒めます。量はお好みですが、玉ねぎは中1個、ピーマン類は1/4個を細切りにして使います。

⑤④がしんなりして玉ねぎから香りが立ってきたら、塩こしょうを少々。
オイルサーディンに、醤油大1をふりかけて、カナッペの具材は出来上がり。

⑥カナッペ(canap醇P仏)=薄切りの小さなパンのこと
バゲットを薄切りにしたものか、食パンをトーストして使います。今日は、お手軽にソーダクラッカーで。

 ビールやワインによく合うカナッペ。
 干し野菜の旨味が味わえます。お天気のよい日に、ぜひ、お野菜を干して下さい。では、来月、またお目にかかります。


編集部より:大仁さんのフードレシピについては、このサイトで多数見ることができます。また、この記事の著作権は大仁浩子さんに帰属し、イラストの著作権は横江節子さんに帰属します。著作権の侵害にご注意ください。

〔もも家〕
TEL:078-391-2466
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通1-7-20 前川ビル2F
(三宮駅の北、徒歩5分)

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