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部活の季節

久米先生顔イラスト ブログ
 関東では桜の季節も終わり、これからは新緑がまぶしい季節となります。今朝も僕はいつもの通り早朝のウォーキングに出かけたのですが、近くの中学校ではもう部活の元気な声がテニスコートやグランド、そして剣道場から聞こえてきました。これも僕のウォーキングの楽しみのひとつで、彼らの元気な声を聞くとなんとなく高揚した気分になるのです。きっと、子どもの声には人を幸せにする養分がたくさん含まれているのですね。

 ところで、僕は三鷹市のスポーツ振興審議会会長を現在努めていますが、そこで数年前に同市内の中学生に向けて部活動についてのアンケート調査を行ったことがあります。

 そのなかに「どんな部活だったら入りたいか?」といった質問もあって、答えのなかには複数の種目が経験できる部活が良い、というような要望も無視できない数あったように記憶しています。

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 考えてみれば、部活動は昔からひとつ入ったらそれだけで3年間過ごしたものでした。ですから、種目は変えることはできても、その後の高校も大学も同じようにひとつの種目に専念することは当たり前のように感じていました。でも、現在の部活の低迷をみていると、今後中学校や高校の部活動には季節によってスポーツを選べたり、多種目の中から好きなスポーツが選べるような工夫がなされていくのでしょうか。つまり、スポーツでも“一芸に秀でる”よりは“多芸に通ずる”方が良いということでしょうか。
 でも、僕は反対です。

 こと若い人には言いたい!一芸に秀でた力があるからこそ、多様な応用力を持つことができるのです。

 ところが、最近の大学生はあまり一芸に秀でようしているように思えません。部活をやりたがりません。これは私が勤める大学だけなのでしょうか。さらに心配なのは、私が勤める大学にはスポーツに関連する学科やコースがあって、保健体育教員免許を取得しようという学生が多数いるのですが、その学生たちにも同じような傾向が見受けられることです。

 体育の先生目指す学生が部活をやらないというのはどういうことなのでしょうか。中学、高校で十分やったということなのでしょうか。免許さえ取れば、それで体育教員として充分に働けると考えているのでしょうか。

 それは違います。どの職業でも同じだと思いますが、体育教員も一芸に秀でる力が必要です。たとえば、スポーツ指導に秀でる、あるいは技術に秀でる、人をまとめる力に秀でる、です。これは昔から変わりません。でも、秀でるということは他人より単に成績が優れていることとは違います。そのスポーツを通じて、たくさんの人と出会い、議論し情熱を注いだ結果なのです。そしてその情熱があなたの力となり、生徒はその力に魅かれ、憧れ、やがて自分たちの将来の夢を紡ぐランドマークとしていくのです。
 
 冒頭の中学校では、早朝にもかかわらず先生と思しき男性の声が道場から響いていました。正門には女子生徒が若い先生を囲んで心地よい笑い声をあげています。この光景は、僕が中学校へ通っていたころとちっとも変っていません。

 教育職とは、ある意味この世の中で不変であるべき姿を追求する職業であると僕は思います。

久米秀作・帝京平成大学 (日本体育協会公認アスレティックトレーナー)
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