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夏ガッ宿

久米先生顔イラスト ブログ 今年の夏は比較的涼しいですね。季節というものは、当然毎年違ったニュアンスで過ぎて行くもんですが、あまりいつもと違うと、農作物の生育に影響が出たり、それが結果的に家計に響いてきたりして、人々には歓迎されないものです。

 でも、季節の行事は、気候の変調にかかわらず毎年粛々と行われて行きます。夏の行事といえば「七夕」あたりから始まって、「お盆」、「夏祭り」、「お月見」でしょうか。「お中元」も一種の行事に入るかもしれませんね。この中でも「お盆」の時期は国民的な休日になることもあり、行事というよりは今や一大レジャー期間の様相です。

 民族学者の新谷尚紀先生(国立歴史民俗博物館教授)によれば、『日本の盆行事の歴史は「日本書紀」推古天皇14年(606年)の記事に「寺ごとに4月8日、7月15日に設斎(おがみ)す」とあるのが最初』だそうで、このうち7月15日が盂蘭盆会(うらぼんえ)だそうです。で、この盂蘭盆会という行事は『釈迦の弟子目連(もくれん)が飢餓道に墜ちて苦しむ母親の姿を見て悲しみ、釈迦の教えで7月15日に僧侶たちへ飲食を施して救ったという故事による』のだそうですよ。その後、この行事は『親孝行の行事として長く伝えられ、江戸時代には死んだ親へは墓参り、生きた親には生見玉(いきみだま)と呼ばれる贈り物を贈って』親孝行したんだそうです。これでいくと、今年親に会いに行かなかった私は立派な親不孝者ですね。

 でも、ちょっと言い訳してもいいですか。実は、今年のお盆時期は私が指導する部活動の最盛期だったのです。8月12日辺りから集中的にスケジュールを組んで、ピークは8月23日までの合宿でした。

 合宿には、選手、学生トレーナー、マネージャー、コーチそして私と合わせて20名程参加しました。日によってはOBも参加してくれましたし、他チームとの交流戦や合同練習もやりましたので、結構充実したスケジュールをこなせたと思っています。

 中でも今回目を見張る活躍をしたのが学生トレーナー達でした。朝には選手たちへの検温、心拍数測定、問診を行います。ここで体調不良を訴えた選手については、練習前に必ず私のところへ報告することになっています。頭痛がするという選手には、とくに気を使っていたようです。

 また、前日の練習で怪我をして、テーピング等の処置が必要な選手には、早めに着替えを進める必要があります。でも選手は疲れていることもあり、トレーナーの思い通りにはなかなか動いてはくれません。次の仕事もあるトレーナーは、こんな時「俺だって疲れているんだぞ!」と選手に言いたい気持ちを何度自らの胸に飲み込んだことでしょうか。

スポーツにカツ21 練習が始まる前には、ベンチや簡易ベッド、テント等の設営、ウォーターや氷の準備、練習が始まればグラウンドの水撒き、ストレッチングやウォーミングアップ指示、アジリティドリルの用具の設営、ポジションに分かれて練習が始まれば、トレーナーも分かれてボールやらダミーやら、諸々の練習用具の移動を手伝います。

 ある時、ひとりのトレーナーに「お前、一日何キロ走っていると思う?」と聞いてみました。すると彼はすかさずベルトのあたりに手をやって、万歩計を見ながら「12キロです」と答えました。
彼らのチームの勝利に向けた情熱は、選手同様に走る距離に比例することを、今回私は学びました。


久米秀作・帝京平成大学 (日本体育協会公認アスレティックトレーナー)

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