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道化師のカッ好

 先週の日曜日、東京ドームシティにサーカスを見に行ってきました。

久米先生顔イラスト ブログ 昔から、なぜか僕はサーカスに憧れを持っています。父親がよく連れて行ってくれたせいなのか、それとも子供の頃TVドラマでサーカス一座の物語を見てからなのか、よく原因はわかりません。

 サーカス一座を主人公としたそのドラマのタイトルは、残念ながら忘れてしまいましたが、確かサーカスの団長が主役だったと記憶しています。ドラマでは毎回、サーカス一座が興行に訪れる町々を背景にしてストーリーが展開されていました。団員達の人間関係や、時には外部から怪しい人間が紛れ込んでトラブルが発生したりと、なかなか魅力的なストーリーになっていたと記憶しています。

 そのドラマの中で、僕が一番憧れたシーンは、彼らが住まいにしていたトレーラーの中の部屋が映し出されるシーンでした。その部屋には、確かトレーラーの後部から入ることができたと思います。部屋は意外に広くて、そこにはメーキャップするための化粧台や大きな鏡が置かれ、壁には華やかな舞台衣装が掛けられていました。それから、贔屓の客から送られたものなのか、時にはテーブルに大きな花束やシャンパングラスが置かれていたりもしていたのです。それに、その部屋の主は美しい女性団員だったり、時にはそこへ道化師役の老人や団長が入ってきて話をしたりするんです。僕にとって夢のような空間が、このドラマの中にはありました。

スポーツカツ44 001 ところで、道化師はなぜあんな非現実的な格好をしているのでしょうか。メーキャップからしてそうです。顔は白塗りが基本で、目の周りは赤く縁取られ、片方の眼だけ涙をこぼした様な形になっている。鼻には丸くて赤いボールが乗せられていて、唇は大きく笑った格好になっている。これが今までに僕が見てきた道化師の代表的な顔です。

 服装に至ってはさらに独創的で、特に靴はどこにも売っていないような大きな靴。ズボンはだぶだぶで、道化師はみな腹が出ているのでサスペンダーで吊っています。時には、このサスペンダーも笑いの道具になるのです。上着は、あまり着ていないことが多いかな?ランニングシャツ姿、なんて時もあります。そうそう、帽子を忘れていました。山高帽子の時もあれば、野球帽、ニット帽なんて時もありますが、これも道化師にとっては大切な小道具です。

 サーカスを見ていると、皆さんも気がつくと思うのですが、驚きのパフォーマンスを披露する曲芸師や格好良い空中ブランコ乗りのメンバー、それに巧みに猛獣を操る人々、みんな演技中はしゃべりません。気合い声や掛け声くらいは時々聞こえますが、それ以外は聞こえません。サーカスではお喋りするのは道化師だけなのです。先週のサーカスの道化師も、「皆さん」「アリガト」「スイマセン」という日本語を、妙なイントネーションで連発していました。これもワザとでしょうか。

 道化師は、時には観客席に出向いて、時には観客を舞台に引っ張り出して、軽妙なお喋りでお客を笑わします。道化師に捕まったお客さんは、ほとんどの場合道化師に良いように扱われて笑い者にされます。でも、お客は誰も怒りません。それがサーカスのルールだとみんなも知っているからです。そして、彼らが舞台の袖に引く頃には、次のステージが準備されているわけです。つまり道化師は、再び我々を夢の世界に誘う大切なエスコート役でもあるのです。


久米秀作・帝京平成大学 (日本体育協会公認アスレティックトレーナー)

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